犬の散歩の時間は決めないでバラバラでも大丈夫?
犬の散歩の時間帯で最適な時間がある?冬と夏でも違う?
犬の散歩の時間はご飯の前?それとも食後?
こんな犬の散歩に行く時間帯に関する疑問についてご紹介いたします。
目次
犬の散歩の時間は決めないでバラバラでも大丈夫?
犬を飼育する上で欠かせないものと言えば「散歩」です。
散歩は運動になる以外にも犬のストレスを解消してくれたり、気分転換にも繋がります。
そんな犬の散歩は「毎日決まった時間にするのがいい」と思っている方も多いかもしれません。
実は犬の散歩は決まった時間に行わなくても大丈夫なのです。
逆に日によって少し時間を変えるなどの工夫が必要になります。
その理由は犬の持つ体内時計の正確さと犬の性格に関係しています。
犬は人間よりも体内時計がかなり正確で、習慣化がとても上手です。
決まった時間にご飯を与えていると、毎日同じ時間にご飯を要求してくるようになった経験がある方もいるかもしれません。
体内時計が正確な犬が「いつもこの時間に散歩へ行く」と覚えてしまうと、その時間がやってくると散歩へ行きたがるようになり、「早く散歩へ行こう」と散歩を催促するようになってきます。
天候が悪かったり飼い主の体調が悪い日や忙しくて散歩へ行けない日など、いつもの時間に散歩へ出掛けられないといった日も当然あるでしょう。
しかし、散歩が習慣化されてしまうと、いつもの時間に行けないことがストレスとなってその時間になると「要求吠え」をするようになってしまいます。
毎日同じ時間になると吠える「要求吠え」は飼い主の頭を悩ます要因ともなりますし、なにより愛犬もストレスを感じてしまっている状態です。
鳴き声がうるさくてつい愛犬の要求に答えてしまうと、「吠えれば散歩に連れて行ってもらえる」と覚えてしまい、悪循環に陥りやすくもなります。
飼い主にも愛犬にも良い環境を作るためにも散歩の時間をきっちりと決めるのではなく、「今日はこの時間に行こう」と毎日バラバラの時間に散歩へ連れ出してあげましょう。
また、1日に散歩へ行く回数をバラバラにすることで、天候の悪い日や体調の悪い日に散歩に行けなくても愛犬がストレスを感じにくくなります。
犬にとって散歩はなくてはならないものですが、ストレスなく散歩へ出掛けるためにも習慣化させないことが大切なのです。
犬の散歩の時間帯で最適な時間がある?冬と夏でも違う?
犬の散歩の時間はバラバラの方が良いとわかったところで、次に気になってくるのが「散歩へ出掛ける時間帯」です。
犬の散歩に最適な時間帯は、「早朝」や「夕方」とされています。
これは犬が本来、夜行性で紫外線に敏感であることが関係しており、紫外線の少ない時間帯に散歩へ行くことが望ましいと言われているのです。
強い紫外線は目の水晶体にダメージを与えてしまい、水晶体が白く濁って視力が低下してしまう「白内障」の原因にもなり得ます。
愛犬の視力を守るためにも、散歩の時間帯は紫外線が少ない早朝や夕方に行いましょう。
また、暑い夏と寒い冬の時期には散歩を避けた方が良い時間帯があります。
日差しが強い夏の昼間は、アスファルトが太陽の光を吸収してかなり高温になっており、私たち人間のように靴を履いていない犬が歩くと肉球を火傷してしまうためとても危険です。
夏場の散歩はアスファルトが高温になっていない、「早朝や夕方」に行うようにしましょう。
一方で、冬の散歩に最適な時間帯は「昼間」です。
小型犬や中型犬の中には、真冬の散歩を嫌がる子もいます。
気温の低い冬のアスファルトは夏とは真逆でかなり冷えているため、愛犬の大切な肉球も冷やされてしまうのです。
とくに冬場の早朝や夕方以降は気温が下がりやすいため、比較的気温が下がりにくい昼間に散歩を行いましょう。
また、立ち止まった際に片足を上げる仕草をするのは、足が冷たいサインです。
こうした愛犬のサインを見逃さないように、しっかりと観察を行いながら散歩をしてあげてください。
寒がりな犬には服を着せるのも1つの手ですが、飼い主がしっかりと体温調節を行い、皮膚病を防ぐためにも着せっぱなしにはしないように注意しましょう。
あまりにも気温が低い日や、昼間に散歩に出掛けられない日は室内でボールなどを使って遊んであげると軽い運動になるのでおすすめです。
アスファルトが冷えている早朝や夕方以降にしか散歩へ行けない場合は、芝生の上を歩かせてあげると足の冷えを和らげることができるので、愛犬の様子を見ながら散歩を行ってください。
犬の散歩の時間はご飯の前?それとも食後?
犬を飼う上で飼い主に必ず覚えておいてほしいのが、「食後の散歩などの激しい運動は犬にとって大変危険である」ということです。
一緒に生活していれば、「もう少し気温が下がってから散歩へ行きたいから先に愛犬にご飯を食べさせよう」と愛犬の食後に散歩へ行きたくなるタイミングも出てくるでしょう。
しかし、食後すぐの散歩は最悪の場合、命を落としてしまう危険性があります。
食後すぐに散歩などの激しい運動を行うと、食べ物が入って重くなった胃が揺れて、ねじれてしまう恐れがあるのです。
胃がねじれてしまうと胃の内容物が腸へ移動することができなくなり、口から吐こうとしても吐き出すことができなくなります。
これは「胃拡張・胃捻転症候群」と呼ばれる病気で、時間が経過するにつれて死亡率がとても高くなる病気です。
胃の中では大量のガスが発生して胃が大きくなるためにお腹が膨らんだり、吐こうとしているのに何も出てこなかったり、呼吸が荒いなどの症状があらわれたらすぐに病院へいきましょう。
とくに大型犬などの身体の大きな犬種がなりやすい病気なので、できる限り食後の散歩は控えてください。
どうしても食後に散歩へ行かないといけない場合は、ご飯を食べさせてから最低でも2時間は時間をあけるようにしましょう。
先程、大型犬が発症しやすいとお話ししましたが、小型犬や中型犬といった身体の小さな犬種にも発症した例もあるため、「うちの愛犬は小型犬だから…」と油断してはいけません。
愛犬の命を守るためにも、散歩は食後ではなく「食前」に行うようにしてください。
犬の散歩の時間帯まとめ
- 習慣化させないためにも、毎日の散歩の時間はバラバラが良い
- 散歩に最適な時間は紫外線の少ない「早朝」と「夕方」である
- 夏場の散歩は気温が上がりやすい「昼間」を避け、冬場は冷え込みやすい「早朝」と「夕方以降」は避ける
- 食後の激しい運動は命を落としてしまう危険性があるため、食後の散歩は控えた方が良い
今回は犬の散歩の時間帯についてご紹介しました。皆様の愛犬の散歩の参考にしていただけると幸いです。