犬がおもちゃの引っ張り合いで唸る理由は?
犬のおもちゃを取ろうとして唸るのは怒っている?
犬がおもちゃを離さないで唸る時は放っておく?
犬のおもちゃで唸る時の対処法は?
今回はこんな犬がおもちゃを離さない・唸る行動に関する疑問をついてご紹介します。
目次
犬がおもちゃの引っ張り合いで唸る理由
犬は飼い主さんとおもちゃで一緒に遊ぶのが大好きです。
しかし、ロープのおもちゃなどで引っ張り合いをしている時に「ウ~ッ!」と唸られた事はありませんか?
どうして急に唸ってしまったのでしょうか?
おもちゃで引っ張り合いっこをしている時に犬が唸る理由として次のような事が挙げられます。
- おもちゃで遊ぶのを楽しんでいる
- おもちゃで遊ぶことが楽しすぎて興奮している
尻尾を振りながら「ウ~ッ!」と小さく唸っているのなら、それは飼い主さんとの引っ張り遊びを楽しんでいると考えられます。
また、遊んでいるうちに興奮が高まり、ついつい唸ってしまうというケースもあります。
これらの唸りは犬が楽しんでいる証拠なので大きな問題はありません。
しかし、犬の興奮があまりに高まってしまった場合には注意が必要です。
犬は興奮が高まりすぎると力加減が分からなくなり、強く噛みついてしまう事があります。
時にはおもちゃだけでなく飼い主さんの手や足に噛みついてしまうケースもあります。
力加減が出来ていない噛みつきは痛いですし、時には怪我をする事もあるので注意しましょう。
あまりにも犬の興奮が高まってしまった時には一旦遊ぶのをやめて、犬が落ち着くまでゲージに入れるなどして待つようにしましょう。
このように、犬が唸るのは何も威嚇や恐怖心だけではありません。
楽しい時や興奮している時などにも唸ります。
唸り声だけでなく犬の全身の状態も合わせて観察することで、犬の気持ちがより理解しやすくなりますので、落ち着いて観察してみて下さい。
犬のおもちゃを取ろうとして唸るのは怒っている?
愛犬とおもちゃでひとしきり遊んだ後、おもちゃを片付けようと手を伸ばすと「ウ~ッ!」と唸られる。
このように、犬のおもちゃを取ろうとした時に唸るのは怒っているからなのでしょうか?
犬が遊んでいるおもちゃを取ろうとして唸られると言う場合、それは「このおもちゃは自分のだから取らないで!」と、威嚇して唸っている可能性が高いです。
鼻にシワがよって歯も剥き出しにしているようなら要注意です。
下手に手を出すと噛まれる危険性があります。
このように、おもちゃを取ろうとした時に唸るのは犬の所有欲からくる威嚇行動です。
このような場合に力ずくで無理矢理おもちゃを取ると言う行為は、犬と飼い主さんとの信頼関係を崩しかねないので避けましょう。
犬がおもちゃを離さないで唸る時は放っておく?
犬がおもちゃを離さず、取ろうとすると唸ると言う場合、無理矢理取り返すのはNGです。
では、そのまま放っておくのが良いのでしょうか?
確かに、犬がおもちゃに飽きるまで放っておくと言うのも一つの方法です。
犬が一人で遊んでいるおもちゃを無理矢理取るという行為を繰り返すと、犬のおもちゃへの執着心を高めてしまい、より攻撃的になってしまう恐れがあります。
そのため、犬がおもちゃで一人遊びを楽しんでいる時は、無理におもちゃを取らずにそのまま放っておき、飽きたら回収すると言うのも一つの手です。
しかし、毎回犬がおもちゃに飽きるまで待たないといけないと言うのも問題があります。
例えば、犬がおもちゃを噛んでいるうちに壊れてしまい、その破片を犬が咥えたまま離してくれないと言う場合、おもちゃの破片を回収しないと飲み込んでしまう恐れがあります。
また、おもちゃを離せないと言うことは、噛んで欲しくない物を咥えられてしまった場合にも取り返せないと言うことになります。
おもちゃを離さず唸ると言う場合にそのまま放っておくと言うのは一時的には効果があります。
しかし、その状態をそのまま放置すると言うのは他の問題行動につながる可能性があるので、唸らずにおもちゃを離せるように徐々に躾けていく事が不可欠です。
犬がおもちゃの扱いに対して唸る時の対処法
犬がおもちゃの扱いに対して唸る場合には、どのように対処すればよいのでしょうか?
犬と引っ張り合いっこをしていて唸ると言う場合、それは犬が飼い主さんとの引っ張りっこ遊びを楽しんでいるという証拠なので大きな問題はありません。
しかし、長くおもちゃ遊びを続けていると犬が興奮し過ぎてしまい、飼い主さんに飛びかかったり噛み付いたりする場合があります。
このようにあまりに興奮しすぎた場合には、一度興奮を抑えるようにしましょう。
犬の興奮を抑えるための対処方法としては次のようなものがあります。
- おもちゃを一旦片付ける
- 「お座り」や「ふせ」で落ち着かせる
- ゲージに入れて落ち着くのを待つ
まずは今遊んでいるおもちゃを一旦片付けて遊ぶのを一度やめます。
この時、犬が吠えて遊ぶのを催促しても無視しましょう。
犬が吠えるのをやめて落ち着いたら、またおもちゃで遊んであげるようにします。
また、「お座り」や「ふせ」で落ち着かせる方法もあります。
この方法を行うにはしっかりと指示を覚えさせておく必要があります。
何故なら、完全にコマンドが入っていない場合、興奮状態で「お座り」や「ふせ」を指示しても効かないからです。
まだコマンドがしっかりと入っていない場合には、興奮がMAXになる前に一度「お座り」や「ふせ」をさせて興奮を落ち着かせるという方法が良いでしょう。
興奮が落ち着いたら再度おもちゃを与えて遊んであげましょう。
この方法ならば興奮し過ぎていないので落ち着きやすいですし、コマンドの練習にもなり一石二鳥です。
おもちゃを片付けたりコマンドを出しても興奮が落ち着かないと言う場合には、一度ゲージに入れて落ち着くのを待つようにします。
ゲージに入れるのが難しいと言う場合には、飼い主さんが一旦部屋から出て別の部屋に移ると言う方法もあります。
この時、犬がいる部屋の中に他の人が残らないように、ご家族も全員いなくなるようにします。
また、おもちゃを残していては犬が自由に遊べてしまうので、おもちゃも犬の手が届かない場所に片付けておきます。
1~2分して部屋に戻り、犬の興奮が落ち着いていたらまた遊んであげましょう。
以上が、犬がおもちゃ遊びで興奮し過ぎた場合の対処方法です。
次に、犬がおもちゃを噛んだまま離さずに唸る場合は、どのように対処するれば良いのでしょうか?
先程ご説明した通り、無理矢理おもちゃを取るのはNGです。
このような場合、犬がおもちゃに飽きて離すまでそのまま放置するのが一つの方法ではあります。
しかし、できれば飼い主さんの指示でおもちゃを離すように躾けるのが理想です。
何故なら、おもちゃが壊れてしまいその破片を誤飲する危険性がある時や、噛んで欲しくない物を噛んで持っていってしまった場合に回収できなくなるからです。
このようなケースに対応できるように、唸らずにおもちゃを離す訓練をして対処できるようにしておきましょう。
方法は次のような手順で行います。
- おやつを見せておもちゃを離させる
- 離したタイミングで「離せ」や「ちょうだい」のコマンドを言う
- おやつをあげて褒める
- 離したおもちゃをまた与える
まずは犬自らおもちゃを離させる必要があります。
そのためには、犬が好きなおやつを目の前に出して、気持ちをおやつに向けさせます。
犬はおやつを食べようとおもちゃを離すので、離したタイミングで「離せ」や「ちょうだい」と言って、おやつを与え褒めてあげましょう。
こうすることで、犬は「おもちゃを離す」→「良いことがある(おやつをもらえる・褒められる)」と覚えていきます。
また、離したタイミングで「離せ」などの言葉をかける事で、言葉と行動が結びついていきますので、根気よく続けていけば「離せ」のコマンドだけでおもちゃを離してくれるようになります。
おもちゃをちゃんと離せたら、もう一度おもちゃを与えて十分に遊ばせてあげましょう。
こうすることで、「おもちゃを離しても良いことがある(おやつを貰える・褒められる)し、おもちゃもまた貰える」と、犬が理解していくので、飼い主さんにおもちゃを取られそうになっても唸ったりせず、ちゃんと離してくれるようになっていきます。
しかし、すでにおもちゃに対して強い執着があり、攻撃性が高まっている犬の場合には対処が難しいケースも少なくないので、そのような場合には一度プロのトレーナーさんや獣医師さんに相談する事をおすすめします。
以上が犬がおもちゃに唸る場合の対処法です。
犬がおもちゃを離さない・唸るまとめ
- 犬がおもちゃの引っ張り合いで唸るのは楽しかったり興奮しているから
- 犬がおもちゃを離さず唸るのは怒って威嚇しているケースが多い
- 犬がおもちゃを離さず唸る場合はそのまま飽きるまで放っておくのも一つの手段
- 犬がおもちゃ遊びで興奮しすぎたら一旦遊びをやめて落ち着かせる
- 犬が唸らずおもちゃを離すように躾けて対処する事が大切
今回は犬がおもちゃを離さない・唸る行動についてご紹介しました。皆様が犬とおもちゃで遊ぶ際の参考にしていただけると幸いです。