
お迎えしたばかりの子犬が小さな体をブルブルと震わせていると、寒いのかな、それとも具合が悪いのかなと、胸がぎゅっと締め付けられるような気持ちになりますよね。
初めて子犬を迎えた方はもちろん、長く犬と暮らしている方でも、震えている姿を見ると心配になるのは同じです。
小さな体で一生懸命ブルブルと震える姿を見ると、代わってあげられるものならと思ってしまう飼い主さんも少なくないでしょう。
そんな不安を抱えているのは、決してあなただけではありません。
多くの飼い主さんが同じように悩み、インターネットの質問掲示板やSNSでも、震えの原因を知りたいという声がたくさん見られます。
「うちの子だけがこんなに震えているのでは」と不安になってしまう方も多いですが、実は多くの子犬にみられる共通の悩みでもあります。
この記事では、子犬が震える理由を原因別にわかりやすく整理し、ご家庭でできる対処法や、動物病院に相談すべきタイミングまでまとめてご紹介します。
読み終わる頃には、愛犬の震えとどう向き合えばいいか、きっと見えてくるはずです。
子犬が震える主な理由とは?寒さ以外にも原因がある

子犬の震えの多くは、寒さや興奮、甘えなど、いたって自然な反応であることが多いです。
なぜなら、子犬は体温を調整する機能や筋肉量が成犬に比べてまだ十分に発達していないため、ちょっとした温度の変化でも震えやすいからです。
特に生後数ヶ月ほどの子犬は、体が小さく脂肪も少ないため、大人の犬よりも寒さの影響を受けやすい傾向があります。
小型犬や被毛が単層(シングルコート)の犬種は、比較的寒さの影響を受けやすいとも言われています。
また、嬉しい気持ちや興奮も震えとして表れることがあります。
たとえば、お散歩から帰ってきた直後や、ご飯を目の前にした時、飼い主さんに撫でてもらって嬉しい時などに、小刻みに震える姿を見せることがあります。
初めてリードを付けてお散歩に出た時や、遊んでもらえることがわかって尻尾を振りながら震えるような様子も、よくある自然な反応のひとつです。
このような震えは、遊びの後や落ち着いた頃には自然とおさまることがほとんどです。
このように、震え自体がすぐに心配な症状というわけではありません。
とはいえ、震えの背景には心理的な理由が隠れていることもあるため、次の章で詳しく見ていきましょう。
ストレスや恐怖でも子犬は震える?心理的な原因を解説

子犬の震えは、環境の変化や大きな音、慣れない場所へのストレス・恐怖から起こることもあります。
子犬は新しい環境に慣れていく途中の段階にあり、雷の音や掃除機の音、来客など、聞き慣れない刺激に敏感に反応しやすいためです。
実際に、お迎えしたばかりの数日から数週間は、ケージの隅でじっと丸まって震えている子犬の姿がよく見られます。
これは、それまで過ごしていた環境や兄弟犬・母犬から離れたことによる不安が影響していると考えられており、新しい飼い主さんやご家庭の匂い、生活音にまだ慣れていないために起こる、いわば環境適応の過程のひとつです。
こうした時期の震えは、数日から数週間ほどで少しずつ落ち着いていくケースが多く、焦らず見守ってあげることも大切です。
雷が鳴った日や花火の音が聞こえた時に、飼い主さんの足元に寄り添って震えるというケースも珍しくありません。
また、動物病院での予防接種や、初めて会う人・他の犬と接した時など、緊張を伴う場面でも同じように震えることがあります。
車に乗ることに慣れていない子犬が、ドライブ中に落ち着かず震えてしまうというお悩みもよく聞かれます。
こうした心理的な震えは、安心できる環境を整えてあげることで少しずつ落ち着いていくことが多いです。
ただし、震えがなかなか収まらない場合や、他にも気になる様子がある場合は、次にご紹介する病気の可能性も確認しておくと安心です。
病気が原因の震えの見分け方!こんな症状は注意が必要

震え以外にも気になる症状がある場合は、病気の可能性を考えて早めに動物病院へ相談することをおすすめします。
なぜなら、低血糖や感染症、痛み、誤って口にしたものによる中毒など、震えの裏に体調不良が隠れていることがあるためです。
特に子犬は体力や免疫がまだ未熟なため、体調が急に変化しやすいという特徴もあります。
なかでも生後間もない小型犬は、食事の間隔が空きすぎることで血糖値が下がりやすく、震えやぐったりとした様子につながることがあると言われています。
たとえば、ぐったりとして元気がない、食欲がまったくない、嘔吐や下痢を伴う、震えがずっと止まらないといった様子が見られる場合は注意が必要です。
このほか、歩き方がふらついている、意識がぼんやりしているように見える、体を痛がる様子があるといったサインも、震えとあわせて見られる場合は早めの受診を検討したい症状です。
また、チョコレートやネギ類、ぶどう、キシリトールなど、犬が口にすると体調を崩しやすい食べ物を誤って食べてしまった可能性がある場合も、症状の有無にかかわらず早めに獣医師へ相談しましょう。
普段食べ慣れないものを口にした形跡がある場合や、ゴミ箱をあさった様子がある場合なども、念のため注意しておくと安心です。
震えの現れ方には個体差があるため、ここでご紹介した内容がすべての子犬に当てはまるとは限りません。
普段と違う様子に気づくことが、早期発見の大切な手がかりになります。
日頃から食欲や排泄の様子、元気の有無などを観察しておくと、いざという時に変化に気づきやすくなります。
続いて、実際に震えている子犬に対してご家庭でできる対処法をご紹介します。
子犬が震えている時に飼い主ができる正しい対処法

子犬が震えている時は、室温の管理、安心できる環境づくり、そして必要に応じた早めの受診の3つを意識してみましょう。
子犬にとって快適な室温は20度前後が目安とされており、湿度にも配慮しながら、毛布やペット用ヒーターなどを使って寒さ対策をしてあげることが大切です。
冬場だけでなく、冷房を使う季節も室温が下がりすぎていないか気を配ってあげると安心です。
また、ケージの中に柔らかい毛布を敷いたり、静かで落ち着ける場所を用意してあげたりすることで、心理的な震えも和らぎやすくなります。
たとえば、雷や来客で怖がって震えている時は、優しく声をかけながらそっとそばに寄り添い、無理に抱き上げたりせず見守ってあげるとよいでしょう。
普段から安心できる居場所を作っておくことで、子犬自身が自分で気持ちを落ち着けやすくなるとも言われています。
お迎えしたばかりの時期は、生活音や来客を少しずつ慣れさせてあげるなど、無理のないペースで新しい環境に慣れてもらうことも大切なポイントです。
一方で、震えが長く続く場合や、他の症状を伴う場合には、自己判断で様子を見続けるのではなく、早めに獣医師に相談することが安心につながります。
震えの原因や対応方法には個体差がありますので、心配な場合は必ず専門家にご相談ください。
日頃から愛犬の様子をよく観察してあげることが、何よりの安心材料になるはずです。
震えの原因は一つとは限らず、寒さと不安が重なっていることもあれば、興奮と体調の変化が同時に起きていることもあります。
だからこそ、震えている時の状況や様子を落ち着いて観察し、少しでも不安な点があれば早めに専門家へ相談する姿勢が、愛犬の健やかな毎日を支えることにつながります。