
「先住犬にストレスをかけてしまわないか」「けんかをして怪我をさせてしまわないか」。
子犬をもう一匹迎えたいけれど、そんな不安でなかなか一歩を踏み出せずにいませんか。
新しい家族を迎える喜びの裏側で、本当にうまくやっていけるのだろうかと、夜中にふと不安がよぎる方も少なくないはずです。
実は、うまくいかない背景には共通する原因があり、事前に知っておくべきポイントさえ押さえれば、トラブルはぐっと減らせます。
この記事では、子犬の多頭飼いで起こりやすいトラブルや、始める前に確認しておきたいポイント、先住犬と子犬が仲良く暮らすためのコツを、順を追ってわかりやすくご紹介します。
読み終える頃には、今抱えている不安がぐっと軽くなっているはずです。
子犬の多頭飼いで起こりやすいトラブルとは

まず知っておきたいのは、子犬の多頭飼いでは先住犬のストレスによる体調不良や、けんかなどのトラブルが起こりやすいということです。
せっかく新しい家族を迎えたのに、先住犬が体調を崩したり、犬同士がうまくなじめなかったりすると、飼い主さんとしても心苦しい気持ちになってしまいますよね。
理由として、新しく迎えた子犬は環境の変化に敏感で、先住犬も縄張りや飼い主さんの愛情を独り占めできなくなることに不安を感じやすいためです。
犬は本来群れで暮らす動物ですが、突然知らない子犬が家族に加わることで、上下関係や生活リズムが崩れてしまうことがあります。
特に先住犬にとっては、これまで自分だけに向けられていた愛情や注目が分散されることになるため、精神的なストレスを感じやすい時期だと言えるでしょう。
たとえば、新しく子犬を迎えた直後に先住犬が下痢や嘔吐を繰り返してしまうケースはよく見られます。
これは病気そのものだけでなく、環境の変化によるストレスが影響していることも多いようです。
また、迎えたばかりの頃は先住犬が落ち着かず、夜も鳴き続けてしまうということも珍しくありません。
実際に、新しい子犬を迎えたことで先住犬の食欲が落ちてしまい、動物病院で検査を受けたところ、大腸炎と診断されたという体験談も見られます。
ほかにも、子犬が遠慮なく先住犬にじゃれついてしまい、先住犬が唸ったり距離を取ったりするようになったという声も聞かれます。
体調や性格の変化には個体差がありますので、少しでも様子がおかしいと感じたら、無理に慣れさせようとせず、早めにかかりつけの動物病院に相談することをおすすめします。
つまり、子犬の多頭飼いでは体調面・精神面の両方でトラブルが起こりやすいということを、まずは前提として理解しておきましょう。
次の章では、こうしたトラブルを未然に防ぐために、迎える前に確認しておきたいポイントをご紹介します。
多頭飼いを始める前に確認すべきポイント

子犬の多頭飼いを検討する際は、費用面・時間面・住環境の3つを事前にしっかり確認しておくことが大切です。
この3つをクリアできるかどうかが、多頭飼いを無理なく続けていけるかどうかの大きな分かれ道になります。
なぜなら、多頭飼いは頭数が増えるほど、食費や医療費、お世話にかかる時間が単純に倍以上になっていくからです。
特に、ワクチン接種やフィラリア予防などの医療費は頭数分必要になりますし、将来的に犬たちが高齢になったときには、同時に介護や治療が必要になる可能性も考えられます。
若いうちは元気でも、数年後には状況が大きく変わることもあるため、長い目で見た資金計画を立てておくことが安心につながります。
たとえば、毎月のフード代やペットシーツ代といった消耗品費に加え、通院や予防接種のスケジュールも管理しなければなりません。
また、それぞれの犬が落ち着けるスペースやケージ、トイレを個別に用意する必要があるため、住環境によっては十分なスペースを確保できるかどうかも重要な確認事項になります。
犬は縄張り意識の強い動物ですので、最初のうちは同じ空間を共有させるのではなく、それぞれが安心して過ごせる個別のスペースを用意してあげると、トラブルを防ぎやすくなります。
時間的な負担についても、散歩やしつけ、遊びの時間を頭数分きちんと確保できるか、家族でよく話し合っておくと安心です。
仕事や家事で忙しい時期に多頭飼いを始めると、どうしても一頭一頭に向き合う時間が減ってしまい、しつけが行き届かなくなることもあるため注意しましょう。
さらに、旅行や帰省の際にペットホテルやペットシッターを利用する場合も、頭数が増えればその分費用がかさみますので、こうした細かな出費もあらかじめイメージしておくと安心です。
つまり、費用・時間・住環境の3つを迎える前にしっかり確認しておくことで、多頭飼いを始めてからの負担を大きく減らすことができます。
準備が整ったら、次の章ではいよいよ先住犬と子犬がうまく暮らしていくためのコツをご紹介します。
先住犬・子犬同士がうまく暮らすためのコツ

先住犬と子犬が良い関係を築くためには、最初から一緒にせず、少しずつ距離を縮めていくことがポイントです。
焦らず段階を踏むことが、結果的には一番の近道になります。
犬は縄張り意識が強い動物のため、いきなり同じ空間で長時間過ごさせると、先住犬にとって大きなストレスになってしまうことがあります。
焦らず段階を踏むことで、先住犬も新しい子犬の存在を受け入れやすくなり、結果的にトラブルを防ぐことにつながります。
特に、子犬期は好奇心が旺盛で先住犬に思い切り甘えたり、じゃれついたりしがちですが、先住犬の性格によっては、それがストレスの原因になることもあるため、様子を見ながら距離感を調整してあげることが大切です。
具体的には、最初はケージやサークル越しに顔を合わせる時間を作り、お互いの匂いや存在に慣れてもらうところから始めるとよいでしょう。
少しずつ接する時間を延ばしていき、先住犬が落ち着いた様子を見せるようになったら、飼い主さんが見守れる範囲で直接顔を合わせる時間を増やしていきます。
ごはんの時間やトイレの場所は、それぞれ個別に用意してあげることで、縄張り争いを防ぎやすくなります。
また、先住犬にも変わらず愛情を注ぎ、子犬ばかりをかまいすぎないよう意識することも大切なポイントです。
先住犬が自分の存在も大切にされていると感じられれば、子犬に対しても穏やかな気持ちで接してくれやすくなります。
犬同士の相性には個体差がありますので、うまくいかないと感じたときは、無理をせず動物病院やドッグトレーナーなど専門家に相談してみることをおすすめします。
焦って距離を縮めようとするよりも、犬たちのペースに合わせてゆっくり関係を築いていくほうが、長い目で見たときに良い結果につながりやすいでしょう。
つまり、少しずつ距離を縮めながら、先住犬の気持ちにも寄り添ってあげることが、子犬との多頭飼いを成功させる一番のコツと言えるでしょう。
焦らず一歩ずつ進めていけば、きっと先住犬と子犬、どちらにとっても居心地の良い環境をつくっていけるはずです。
子犬の多頭飼いは、大変なことも多いですが、それ以上の喜びも与えてくれます。
起こりやすいトラブルを知り、事前にしっかり準備をして、先住犬の気持ちに寄り添いながら少しずつ距離を縮めていけば、多頭飼いはきっとうまくいくはずです。
今回ご紹介したポイントを参考に、先住犬にとっても子犬にとっても幸せな毎日を目指してみてくださいね。